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by SAGUS
モデル

Microsoft、Office担当の幹部が退任 3人が「Copilot」経営陣の直属に

米MicrosoftでLinkedInとMicrosoft 365を率いたRyan Roslansky氏が退任を決めた。Sumit Chauhan氏ら3人は、3月の発表でCopilotの体験と基盤を率いるとされた2人の直属になった。

手が3つの小さな駒を小さな台から大きな台へ滑らせている

米Microsoftは2026年10月1日、LinkedInとMicrosoft 365を担当する上級副社長(EVP)のRyan Roslansky氏が会社を離れると発表した。Sumit Chauhan氏、Lan Ye氏、Jon Friedman氏の3人は同日付けで、Andreou氏とLamanna氏の直属になった。2人は3月の発表で、それぞれCopilotの体験と基盤を率いるとされた。会長兼CEOのSatya Nadella氏は、OfficeとCopilotを互いに完全に組み込む構想を掲げている。

3人の上司がCopilot側に

同社が公開したNadellaとRoslansky両氏の社員向けの文面によると、Roslansky氏はLinkedInとMicrosoftで約18年働いた末に、会社を離れる。年末まではNadella氏の助言役として残り、引き継ぎを手伝う。

新しい上司は即日で決まった。Sumit Chauhan氏とLan Ye氏はLamanna氏の、Jon Friedman氏はAndreou氏の直属になる。LinkedInでは、Dan Shapero氏がCEOを、Mohak Shroff氏が今の役割を続け、2人ともNadella氏の直属とした。

OfficeとCopilotを一体にする

Nadella氏は文面で、Copilotを軸に「あらゆるモデル、あらゆる端末、あらゆる作業にまたがる、仕事の新しいOS」を作る構想を急いで進めていると述べた。OfficeはCopilotに完全に組み込まれ、CopilotもまたOfficeに組み込まれるという。

Roslansky氏のチームについては、この1年で製品・開発・デザインの土台をまとめ、次の段階に進めるようにしたと評価した。Nadella氏は、Roslansky氏が去った後も組織は良い状態にあると述べている。考えの明快さと、同氏が育てた幹部たちにも謝意を示した。

3月にCopilotの経営陣を刷新

Microsoftは3月12日、Experiences + Devices部門の人事の発表で、部門を率いたRajesh Jha氏の退任を明らかにした。Jha氏は7月1日に役目を移し、その後は助言役に回るとした。同社は後任を1人に絞らず、Perry Clarke氏、Lamanna氏、Roslansky氏らをEVPに据え、Nadella氏の直属にした。Chauhan氏も、同じ発表でPresidentに昇格している。

5日後の3月17日には、Copilotの経営陣の刷新の発表が続いた。同社は消費者向けと法人向けのCopilotを1つの組織にまとめ、利用者が使うCopilotの製品、Copilotの基盤、Microsoft 365のアプリ、AIモデルの4本柱に分けた。

柱ごとの担い手も決まった。Andreou氏はEVPとして、消費者向けと法人向けのCopilotの製品づくりを、デザインから開発まで率いる。Roslansky氏、Clarke氏、Lamanna氏の3人はMicrosoft 365のアプリとCopilotの基盤を受け持ち、Mustafa Suleyman氏はAIモデルの開発に力を移した。この5人が、Copilotの経営チームになった。

この発表で同社は、Copilot Cowork、Officeのエージェント機能、Agent 365を例に挙げた。AIは、利用者の確認を挟みながら、いくつもの手順からなる作業をこなす段階に入ったと説明している。今回の人事はその約半年後で、アプリと基盤を受け持つ3人から、Roslansky氏が抜ける。

レドモンドに常勤できず退く

Roslansky氏は自身の文面で、2009年にJeff Weiner氏に採用されてLinkedInに入り、2020年にCEOになった経緯を振り返った。在任中にLinkedInの会員は10億人を超え、事業はほぼ3倍になったという。2025年6月には、LinkedInのCEOのままOfficeとMicrosoft 365 Copilotの担当を兼ねたとThe Registerが報じた。

退任の理由も、本人が説明している。Nadella氏からは「M365の未来を作る」手伝いを頼まれた。だが、次の段階をうまく率いるには、レドモンドに毎日常勤でいる必要がある。家族の生活はサンフランシスコ湾岸地域(ベイエリア)にあるため、退任を決めたという。

Roslansky氏の退任で、Chauhan氏とYe氏はLamanna氏の、Friedman氏はAndreou氏の直属になった。3人の上司は、3月の発表でCopilotの基盤と体験を任された2人になった。

編集部の見方

編集部は、今回の人事を、製品の変更ではなく製品を決める人の変更として読む。本文で扱った資料には、Microsoft 365 Copilotの機能・価格・提供時期の変更は一つも無い。「仕事の新しいOS」は構想の宣言にとどまる。読者が確かめるべきは、Officeの新しい機能がいつ、どの契約で使えるかだ。Officeの判断がCopilotの組織に寄るほど、自社の業務をどこまでCopilot前提で組むかを、ベンダーの方針とは別に社内で決めておく意味は増す。ただし、上司の変更が製品にどう表れるかは、まだ分からない。

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